
2023年1月1日
2022年を振り返って


パートナー、同僚、関係者の皆様へ
2022年は激動の年でした。2023年以降も世界は気候、経済、金融のあらゆる分野において、困難な状況が予想されます。
かつて賢人ピーター・ドラッカーはこう語りました。「乱気流の時代における最大の危険は、乱気流ではない。昨日の論理で行動することだ」と。
むろん金融業界も例外ではありません。これから時代にいったい何が起こるかは誰にも予想できないのです。ただ確実にいえるのは、雨の日は家で耐えるだけでなく、新たな成長のための習慣づくりを行うこともできる、ということです。目の前の課題解決にとらわれた古いソリューションや論理は手放さなければなりません。その重要性をあらためて強調させていただきたいと思います。
ユーザーフレンドリーでポータブルな金融サービスへの爆発的な需要は、いかなる技術や制度も「待った」をかけることはできません。たとえ大規模な変化と不確実性に直面しても、前進し、成長し、忍耐し続けなければならない。それこそが私たちの進むべき道と考えます。
今年1年は、控えめに言っても波乱に満ちた1年でした。多くのコラボレーションと活発な変化を目の当たりにし、金融セクターの一員であることに誇りを感じました。
年初には、ワシントンD.C.のデジタル通貨諮問委員会から「デジタル通貨の相互運用性推進賞」(Advancement of Digital Currency in Interoperability Award)を授与されました。これは、当社の提供する中央銀行デジタル通貨ソリューションと、国境を越えた金融エコシステムにおける相互運用性に、革命的な性能が認められたものです。本テーマについては、世界各国の数十におよぶ中央銀行とコラボレーションを通じて、将来世代に影響を及ぼす貴重な議論と重要な意思決定を行いました。CBDCの世界初のイノベーターの1人として、この分野での私たちの進歩を誇りに思っています。
この1年を通じて、政府、規制当局の国家戦略、銀行のDXイニシアティブを対象としたプロジェクトでは、大いに議論をし、署名を行い、行動を開始しました。大規模なアップグレード、成功裏に終わった移行、世界初の実装、そしてクライアントと私たちが到達した偉大なマイルストーンを祝いました。
アテネ、アムステルダム、バルセロナ、キガリ、ワシントンD.C.で開催された金融業界の著名なイベントにも出展を行いました。これは、5大陸の顧客とのコラボレーションを通じて、世界の金融セクターに関する最新情報を発信するという当社の取り組みの一環です。
私たちの事業領域では、さらなる重要なマイルストーンを祝うことができました。当社の決済ハブプラットフォームは、世界で最初の3つのソリューションの1つとしてSWIFTの互換アプリケーション決済ラベル(Compatible Application Payments label)を受賞し、グローバル決済の進化と金融業界のISO 20022移行期間に対する当社の貢献のシンボルとなりました。
私たちの成功は、企業の社会的責任をまっとうしない限り、真の成功とはいえません。2022年は、グリーン活動やケアパッケージ、健康啓発セッションなどを通じて、地域や環境への還元を中心とした文化貢献を行いました。そして、官民との協力を通じて、教育水準の向上と新世代の学生の能力開発こそが、私たちの最大の貢献と自負しております。2023年には、私たちの貢献活動の波及効果が発現することを願っています。
33年にわたって370を超える金融機関のDXを指導してきた私たちは、金融機関、モバイルネットワーク事業者、フィンテック、取引所のサービスの融合という、自らの事業領域の大きな転換を認識しています。2023年には、当社ProgressSoftに関する重大な発表を予定しており、クライアントと金融セクター全体を巻き込んだ、エキサイティングな旅立ちを楽しみにしています。
最後に、世界6つのオフィスにいる同僚たちの熱心な仕事ぶりに心から感謝します。私たちの成果は、国家、機関、市民社会に大きな足跡を残すでしょう。
そして、私たちがこのようなすばらしいパワーと影響力を維持しているのは、すべての関係者の皆様のおかげです。
2023年が皆様にとってすばらしい年になりますように。
