問われる銀行の実力新世代決済システム導入のための5つの視点

問われる銀行の実力新世代決済システム導入のための5つの視点

2010年以降、金融業界は急激な変革を迫られています。変革のキーワードは「顧客視点」。顧客満足を追求した革新的なソリューションの提供が、業界における生き残りのカギとなります。銀行も例外ではありません。

金融サービスは過去10年間、供給サイドで認証技術が急速な進化を遂げた一方、需要サイドでも個人およびビジネスユースのニーズに大きな変化がありました。銀行は今、新たな決済インフラの構築と、スマホ時代の新しいニーズに対応しうる革新的なサービスの提供を迫られています。

監督機関からの突き上げや、新規参入者および既存企業との競争激化も、銀行の変革が「待ったなし」となっている大きな要因です。銀行は、テクノロジー進化の大波の中で事業を維持し、顧客の期待に応えるため、革命的なイノベーションを余儀なくされています。

来るべき銀行主導の新システムに要求されるのは、以下の5つの視点です。

「安全・安心・信頼」の並立

銀行が提供する決済システムでは、「安全性と安心感」(ソフト面 )を重んじるあまり、ともすれば「信頼性」(ハード面)がおろそかになりがちでした。しかし、このすべての要素を並立させない限り、顧客からの支持を勝ち取ることはできません。ユーザー体験やユーザーインターフェースの考慮は、新しい決済サービスの採用率向上に大きく貢献します。

顧客ニーズの見極め

24時間365日リアルタイムに対応可能なテクノロジーなど、決済システムのベストプラクティスやトレンドを常に把握しなければなりません。特に、国内顧客のニーズとウォンツは正確に把握してください。これが、顧客が次世代決済システムのリーダーとなるための大きな手助けとなります。顧客ベースの調査やフォーカスグループの設定は、顧客ニーズを見極めるための効果的かつ確実な方法です。

顧客視点

フィンテックにより台頭した新勢力に対し、銀行が競争力を維持することは大きな課題となっています。激化する競争を制し、市場シェアを拡大するためには、顧客視点を貫くことが不可欠です。銀行は「競争力のある価格」「劇的な利便性の向上」「リアルタイム処理」を同時に満たす決済システムを導入しなければなりません。

上記のリアルタイム決済システムは、他社が提供するモバイル決済のベストプラクティスのように、「いつでも」「どこでも」「何にでも」支払いに使える、顧客の期待に100%応えるものでなければなりません。

戦略的提携

新しい決済システムの開始時には、できるかぎり早い段階で大手マーチャントや大手ゲートウェイと提携する必要があります。決済システムは金融業界の中で自己完結するものではなく、商品やサービスの決済を容易にして初めて威力を発揮します。顧客に完全に自動化された決済を体験してもらってこそ、新しいシステムが世の中に浸透していくのです。

システム障害の予防

銀行は、自然災害や金融危機など、不可抗力による被害を「避ける」ことが最も期待されているセクションです。新しい決済システムもまた、災害時にも決済サービスの提供を継続できるよう、十分な予防措置と復旧プランを入念に準備しておく必要があります。

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