人々は常に、日々の生活や関心に対して多くの選択肢を求め、さらにそれを簡単に実現できることを望んでいます。多くの人がより良い体験に対してお金を払いたいと考え、例えば時間と労力を費やして物理的な形で取引をするよりも、スマートフォンやタブレット、PCやスマートウォッチなどのパーソナルデバイスで取引を完結できる方を選ぶでしょう。

すべての業界の機関では、顧客の視点やマインドシェアを考慮することが必要になっています。現在、ビジネスマインドセットにおける文化的変化が世界で広く採用され、新しい世代やテクノロジーの時代によって頻繁にその形を変えています。この変化に合わせ今注目するべきことは、顧客に快適な体験を提供することであり、これが競争力を維持し、ビジネスの成長を拡大する上で重要な差別化要因になっています。

金融サービスも然りです。フリクションレスで安全、かつハイスピードなリアルタイム決済をリモートで、かつ24時間いつでもできること、それが顧客の求めていることであり、銀行や金融機関の運営に求められる重大な変化でもあります。つまり、リテールバンキングエクスペリエンスの変革が不可欠なのです。

「リテールバンキングエクスペリエンスの変革における
重要な基盤は技術革新です。」

銀行と金融機関は、バンキングサービスをシンプルにし、様々な側面でのデジタルエクスポージャーを促進し、最終的には変化する顧客ニーズに対応するためのレガシーと新たなシステムを革新し発展させる上で主要な投資家としての役割を担っています。

これらの発展は、顧客中心主義および顧客体験の改善、ロイヤルティの獲得、手作業などに妨げられることのないフリクションレスな取引を通じた顧客満足度の向上を目的としています。これらの変革を実施するには費用がかかりますが、長期的に見れば間違いなく利益につながるものであり、顧客層の拡大、リスクや不正行為の大幅な削減をもたらします。

明らかにリテールバンキングサービスを変革する上で技術およびデータは主要な牽引役であり、金融機関は現在、銀行、フィンテック、情報技術(IT)ベンダー、ネットワーク業者、通信会社との協働によって、リテール業界の取引の自動化と持続を実現するその事業の多様な分野への新しい技術の導入を可能にしています。

ITベンダーが、金融機関の運営と
顧客への価値の提供を変えていきます」

現在の状況において、ITベンダーの役割は非常に重要です。近年ITベンダーは、フリクションレスなバンキング体験のためのモバイルおよびインターネットでのタッチポイントの必要性を明確にしました。さらにアクセス可能なデータの収集のためにクラウドコンピューティングを導入し、能力および情報の保存・処理の安全性を強化し、あらゆる規模の金融機関に対しレガシーシステムのシームレスなアップグレードを可能にしました。

また、ロボティクスやチャットボットなどに代表される人工知能技術を通じて、スマートオートメーションも導入しました。ITベンダーによるこれらの導入の結果として、顧客サービスに多くの改善が見られ、金融/バンキング製品のクロスセリングに新たな道を開きました。

ITベンダーは、金融機関のリテールバンキングエクスペリエンスをどのように変革するのでしょうか?

経験豊富なITベンダーは通常、金融機関と密接に協力しシステムアップグレードや導入の戦略的な目標を明確にします。リテール分野においては、これらの目標には基本的に新しいデジタルデマンドの発展、オンライン製品・サービスチャネルにおける多様性の提供、時間効率が良く、費用効率の高い、シームレスな改良を通じた成長アジリティの維持が含まれます。これらを実現するため、リテールにおける変革を成功させるために必要な基本要件の一例を次に挙げます。

  • 複数の受益者への送金
  • 請求書の閲覧と支払
  • すべての口座種類の概要
  • 各口座に対して電子明細書を請求可能
  • 個人ローンの管理と申請
  • デビットカード/クレジットカードの管理と申請
  • チェックのスキャンと入金
  • チャットボット/メッセージセンターを通じたその他サービスの依頼

利用している金融機関がこれらを現在開発中であるか、ローンチ準備中であるか、または実施中であるかにかかわらず、リテール市場で競争力を維持していくには継続的な強化が必要であり、速いスピードでの進化についていくことが必要となります。ご利用の金融機関が上記に挙げた基本的な要件を現在満たしていないとしたら、あなたのリテール変革プランを再検討するタイミングなのかもしれません。

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