決済システムのアップグレード:そのきっかけとタイミング

ITインフラの急激な成長と、新たな市場の期待に応えるべく最適化された決済体験を提供するデジタルプラットフォームやフィンテックの台頭によって、決済業界は大きな進化を遂げつつあります。こうした進化により、金融機関は最新の業界水準を遵守する、セキュリティやデータ漏洩のリスクを死守する、競争優位性を維持するといった点について、更にプレッシャーがかかる展開となっています。

こうした状況への対応にはレガシーなシステムのオーバーホールが必要であり、時間もコストも掛かるプロセスはできれば避けたいというのが多くの金融機関の本音でしょう。しかし実際には、新たな技術の出現やアプリケーションプログラミングインターフェース(API)など既存の技術の進化により、こうした刷新は「新たなものを加えて古いものを取り除く」のではなく、むしろ「積み上げて繋げる」ことで容易に実現できるようになっています。

この記事では、金融機関が決済システムをアップグレードするべきタイミングを考える上での、主な3つの要因をご紹介します。

市場の需要

変化し続ける市場の需要は、金融機関が新たな決済チャネルを導入するか、またはアップグレードしなければならない状況であることを示す大きな指針となります。消費者は、提供されるサービスの品質やスピード、安全性についてより大きな期待を抱くようになっています。このような背景もあり、業界で成功を収め続けるためには、ハイテクかつ便利なeコマース機能や、より迅速にリモートで安全な支払いを実行できるモバイルアプリといった決済プラットフォームを導入し、即座にこの状況に対応できるか否かが金融機関の生命線を分けることとなるでしょう。

ポイント:

  • 完全に新しいシステムの購入に踏み切る前に、既存の決済システムを活用して新たなサービスをローンチできないかを考えてみましょう。
  • 市場の需要を予測する調査レポートに投資し、新たなサービスを市場に初めて投入してその業界でのリーダーとなりましょう。

ルール・規制

各国・地域でのルールや規制は、決済環境のフレームワークやイノベーションの限界、また金融の英子システムにおける競争レベルに大きく影響を与えるものであるため、支払いシステムをアップグレードする上での重要なトリガーとなります。各国の規制機関は、すべての市場参加者が必要な技術を採択して市場の需要に応えるための新たなサービスを提供する上で必要なルールや制度を策定し、市場に導入された新たな技術の方向性を決定する上で重要な役割を担っています。

加えて、国際取引を管理するために、決済プロセスのグローバル化や国際的な決済についての新たな基準やプロトコルが既に定義されていますが、これもまた、金融機関が国際ネットワークと一体化し、顧客にそのネットワーク上で提供されるサービスを享受してもらう上で必要な変化を取り入れる上での判断において重要なトリガーとなります。

ポイント:

  • 規制当局の年間計画や目的について、また国際的な規制およびスタンダードについての最新情報を常に入手しましょう。
  • 決済ソリューションプロバイダーに対し、既存の決済システムが新たな規制や制度、グローバル視点での要項に準拠できるかどうかを確認しておきましょう。

競合分析

競合が成功した後に後追いする形で新たなサービスをローンチしたりアップグレードしたりすることは理想的ではないものの、金融機関は新たな市場参入者や市場に導入されたイノベーションに取り残されないようにすることで競争力を高め、既存の顧客を守らねばなりません。これは、決済の在り方を一変させてしまうような、またデジタルファーストの世代にぴったりのイノベーションを広めるような常に成長し続けるフィンテックコミュニティについても言えることです。

ポイント:

  • 競合他社のサービスを注視し、これを自社の四半期におけるベンチマークとしましょう。
  • 決済システムをアップグレードする、または適切なパートナーシップを外部のフィンテック企業と結ぶことで、新たなサービスを導入することが現実的であるかどうか考えましょう。

市場の需要や競合の成長、およびローカルや国際的な規制についていけなくなった金融機関は、ますます競争が激化する決済業界において間違いなく遅れを取ってしまうでしょう。また、決済システムのアップグレードを考える金融機関はもれなく、それが生産性や効率性、安全性を最適化するものであること、現在だけでなく将来的な需要にも応えられるものであることを意識しておく必要があります。

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